優秀な人材を獲得できる!リモートスタッフ(在宅スタッフ)採用の注意点とは?

コロナ禍の新しい人材活用法として、「リモートスタッフ(在宅スタッフ)」を採用する企業が増えています。

「リモートスタッフ」とは、外注としての在宅ワーカーではなく、今までなら出社しないと対応できなかった仕事を自宅で行ってもらう、自社スタッフのことです。

コロナ禍でテレワークやリモートワークが浸透してきたこともあり、本業の他にリモートで副業を行ったり、雇用形態や働く場所にとらわれない複業(パラレルワーク)をする人が、最近は特に増えています。
その流れに着目し、そういった人をリモートスタッフとして活用しようという企業のニーズが高まっているようです。

ただ、優秀なリモートスタッフ(在宅スタッフ)を採用したいと考えたときには、従来の人材採用とは異なる難しさもあります。
そこで、本記事では、リモートスタッフ(在宅スタッフ)を採用する際のポイントをご紹介します。

【ポイント1】基本的なパソコンスキル、ITリテラシーを備えているか?

パソコン一台あれば、いつでもどこでも働けるのがリモートワークの最大の特徴です。
そのためには、基本的なパソコンスキルを備えていること、また様々なITツールをスムーズに使いこなせるスキルが必要であり、リモートスタッフには、それらが備わっていることが大前提として求められます。

とはいえ、このようなスキルは、実際に仕事を任せてみないと分からないことが多いのが実情です。
ましてや、採用の段階で正確に推し量ることは、なかなか難しいと言えるでしょう。

実技テストのような審査を行うことができればベストですが、そこまでの手間はかけられないという場合は、面接の場で確認する方法もあります。

リモートの環境で仕事をする際に重要なのは、ITに関する知識量が多いかどうかというよりも、パソコンの設定やツールの操作でわからないことに直面した時に、自分で解決する力があるかという点です。

その点を見抜くために、面接では、例えば

「お使いのパソコンのスペックを教えて下さい」
「セキュリティソフトは何を使っていますか?」

といった、ITリテラシーを問う質問をしてみるのもおすすめです。

即答できるか、もしくは分からなくとも、調べてすぐに回答できるようであれば、問題ないでしょう。

【ポイント2】リモートコミュニケーションスキルがあるか?

テレワークを導入する企業が増える中、在宅勤務へ移行したとたんに、それまで優秀だと思っていた社員の本当の業務能力が露呈した、という話もよく聞かれます。
オフィスで働いていた時に優秀だった人が、リモートでも同様に優秀かというと、実はそうでもありません。

これはひとえに、「リモートコミュニケーション」によるものです。
どんな仕事でも「ほうれんそう」が大切であることはお分かりかと思いますが、それが顕著に影響を及ぼすのがリモートワークなのです。

では、採用時はどんなことに気を付ければよいのでしょうか?

残念ながら、面接だけでコミュニケーションスキルの有無を見極めるのは困難です。
求職者も、初対面の相手に対して緊張している上、当然ながら相手に好印象を与えようと努めるため、限られた時間の中で相性を見抜くことは難しいかもしれません。

ただ、よく注意していると、応募時の対応や、面接の日程調整など、採用の過程でのやり取りにおいて、求職者の人柄やコミュニケーションスキルがおのずと表れているものです。

実際、メールひとつをとっても、スムーズにコミュニケーションが進む人がいる一方で、返信のタイミングや、メールの文面などに違和感を感じる人もいます。

細かいことですが、そういった場面で見極めることができます。

【ポイント3】リモートで働きたい理由をしっかり確認する

このように、パソコンスキルやITリテラシー、リモートコミュニケーションスキルは、リモートスタッフにとって非常に重要です。
しかし、「短期的な在宅ワーカー」ではなく、「中長期的な自社スタッフ」としてリモートスタッフを採用しようと考えたときには

「なぜリモートで働きたいのか?」

という点が、特に重要になります。

特に、求職者が女性の場合は
「子供が小学生になったら、外に働きに出たい」
というように、子どもの年齢に合わせて働き方を変えたいという要望を持っている人がとても多いのです。

子どもの手が離れるまでの「つなぎの仕事」として考えている場合は、近い将来、離職される可能性が高いと言わざるを得ません。

せっかく採用し、教育したスタッフが、すぐに辞めてしまうのは避けたいものです。
そのためにも、面接では「なぜ、在宅スタッフを希望するのか?」を確認し、その理由に整合性があるかどうかを見極めることが大切になります。

最近は、「住んでいるエリアにやりがいのある(経験を活かせる)仕事がない」という理由で、リモートワークを目指す地方在住者も増えてきています。
こういった人たちを、リモートスタッフとして迎えるのもおすすめです。

企業としては、リモートスタッフであっても「機会があれば直接会えるので、できれば会社へ来れる距離に住んでいる人がいい」と希望するケースもありますが、そういったこだわりがなければ、募集地域を拡大することができ、他地方からも優秀な人材を獲得できる可能性が高まります。