リモートワークにおける「守秘義務」の意識と対策

当社では、勤務中の秘書さんを対象として、交流会や勉強会を実施しています。
先日は「会社の守秘義務、意識していますか?」というテーマで、勉強会を開催しました。

ご参加の秘書さんには、ご自身の業務に絡めて、普段どんな形で「守秘義務」を意識、行動しているか、意見交換を行いました。

守秘義務とは、簡単に言えば「仕事で知り得た情報を他へ漏らさない」という義務であり、業務上の情報は家族や知人に話さないというのが基本姿勢です。

これに加えて在宅秘書は、バックオフィスや経理など、個人情報・財務情報を扱うお仕事が多く、しかもパソコンとインターネットを介して業務を行うため、これらからの情報漏洩には特に気を付ける必要があります。

参加者からは、次のような行動例、社内ルールがあがりました。

  • セキュリティソフトを常に最新に保つ
  • 仕事専用のGoogleアカウントを作成(会社に付与してもらう)
  • 経理情報の共有先が制限されている
  • 仕事専用のパソコンを使用する
  • 紙による管理は基本的に行わない
  • 企業内でのダブルチェックがルール化されている

また、勉強会に先立ち、守秘義務を順守するための取り組みについて秘書さんへアンケートを行ったところ、たくさんの回答が届きました。

これらの対策は、契約先企業に指示されていることではなく、すべて秘書さんが自発的に行っています。

秘書さんによって「どうするのがより安全か」の判断基準に違いがあるため、基本的な方針は企業に確認、相談するようお伝えしています。

印象的なのは、個人情報や機密情報の取り扱いに厳しい企業に勤めた経験のある人は、逆にそれほど守秘義務を意識していないという点でした。
例)Pマーク(プライバシーマーク)取得企業、公的機関、金融機関など
当たり前のこととして身についているため、仕事に携わる際の大前提として、無意識のうちに情報漏洩対策を行っているようです。

逆に、過去に秘密情報を扱う仕事へ従事したことがない方は、守秘義務の重大性は理解しているものの、「具体的にどんなことへ気を付ければいいのかよく分からない」という声が聞かれました。

パソコン使用歴の浅い方や、オンラインツールの操作に慣れていない方も、操作ミスから情報漏洩につながる危険がありますので、上記の各種対策をチェックする必要がありそうです。

慣れた仕事でも(慣れたからこそ、かもしれませんが)、うっかり行ったことが取り返しのつかない事態を引き起こすこともあり得ます。

リモートワークでは特に、インターネットの活用が欠かせません。
常に注意を払い、時には契約先企業にも相談しながら、会社の不利益とならないような対策を講じていくことが大切です。