在宅秘書として仕事をしていると、様々な場面で「ありがとう」と声をかけていただく機会があります。
もちろん、大きな成果を出した時だけではありません。
何気ない日常業務の中で交わされる「助かりました」「ありがとうございます」という一言が、仕事を続ける原動力になっているという在宅秘書も、とても多いです。
今回は、勤務中の秘書さんに「企業様やお客様から感謝されたことはありますか?」というアンケートを実施しました。
寄せられた回答を読んでいると、「在宅秘書として価値を発揮するとはどういうことなのか」が、とてもよく伝わってきました。
アンケートから見えた3つの傾向
今回の回答を大きく分けると、次の3つのパターンがありました。
① 日々の仕事ぶりへの感謝
最も多かったのが
- 「いつもありがとうございます」
- 「丁寧で助かります」
- 「対応が早くて安心します」
といった、日頃の仕事ぶりに対する感謝でした。
特別な出来事があったわけではなくても、毎回の業務完了報告に感謝の言葉を添えてくださる企業様や、折に触れてねぎらいの言葉をかけてくださる上司など、「普段から感謝を伝える文化」がある職場も少なくありません。
一度きりの成果よりも、毎日の積み重ねが信頼につながっていることが伝わってきます。
② 「気づき」や「提案」が大きな価値になる
次に多かったのが、自ら気づき、提案したことで感謝されたというエピソードです。
例えば
- 契約書の内容と実際の運用の違いに気づき、修正案を提案した
- 印刷サイズのミスを事前に発見し、大きなトラブルを防いだ
- 社長の手間が減るようにデータ形式を変換した
- スプレッドシートを整理し、誰でも使いやすく改善した
- 第三者だからこそ見える改善点を伝えた
など、どれも「担当業務として頼まれたこと」だけではありません。
「もっと良くできるかもしれない」
「このままだと困る人がいるかもしれない」
そんな視点から行動した結果、大きな感謝につながっています。
在宅秘書は、単なる作業者ではなく、「業務をより良くするパートナー」として期待されていることが分かります。
③ コミュニケーションそのものが価値になる
もう一つ印象的だったのは、人との関わり方に対する感謝です。
例えば
- お客様に寄り添ったメール対応
- 電話での丁寧なフォロー
- Zoomが苦手な方へのサポート
- 受講生一人ひとりの気持ちに寄り添った対応
こうした回答が寄せられました。
中には
「存在そのものが励みになっています」
「あなたの対応に救われました」
そんな言葉をいただいた方もいるようです。
AIやシステムでは代替しにくい、人の気持ちをくみ取る力や安心感を与えるコミュニケーションは、これからますます価値が高まるスキルなのかもしれません。
企業やお客様は、どんなことに「ありがたい」と感じているのか
今回の回答を通して見えてきたのは、企業やお客様が感謝しているのは「すごい成果」ばかりではないということです。
むしろ多かったのは、
- ミスを未然に防いでくれる
- 細かなところまで気づいてくれる
- 一歩先を考えて動いてくれる
- 仕事を早く、丁寧に進めてくれる
- 安心して任せられる
- 相手の立場で考えてくれる
といった、「一緒に仕事をする安心感」に対する感謝でした。
在宅秘書の仕事は、表舞台に立つことは少ないかもしれません。
しかし、上司が安心して本来の仕事に集中できる環境を支えているからこそ、「あなたがいてくれて助かる」という言葉につながるのでしょう。
実際に、「もう○○さんがいないことは考えられない」と言われたという回答もありました。
これはスキルだけでは得られない、日々の信頼の積み重ねがあってこその言葉ではないでしょうか。
「感謝されること」だけでなく「感謝できること」にも目を向ける
今回のアンケートを読んでいて、印象に残ったことがあります。
それは、回答してくれた秘書さんの職場には、感謝を伝え合う文化が根付いていることです。
「いつもありがとう」と声をかけてくれる社長。
「助かりました」と返してくれる上司。
質問や確認をしても、「丁寧に確認してくれてありがとう」と伝えてくれる先輩。
こうした言葉が、多くの回答の中に自然と登場していました。
これは、リモートワークという働き方ならではの特徴もあるのかもしれません。
出社して一緒に働いていると、相手の表情や態度から「感謝してくれているんだな」と伝わることもありますし、わざわざ面と向かって「ありがとう」と口にするのは少し照れくさい、と感じることもあります。
一方、リモートワークでは、画面越しやチャットでのやり取りが中心です。
対話が少ない環境の中、心の中で思っているだけでは相手には伝わりません。
感謝の一言をあえて言葉にすることで、お互いに安心して仕事ができ、信頼関係も育っていくという側面はあると思います。
また、直接顔を合わせないからこそ、普段なら照れくさくて言えないような感謝の言葉も、文字であれば伝えやすいという面もあるのではないでしょうか。
そういう意味では、リモートワークならではのメリットの1つとも言えるでしょう。
働いていると、
「もっと収入が上がれば」
「もっと良い条件の仕事があれば」
「もっとスキルがあれば」
と、足りないものについ目が向きがちです。
もちろん、成長を目指す気持ちはとても大切です。
ただ、欠けているものに目を向けるばかりではなく
「安心して相談できる人がいる」
「ありがとうと言ってもらえる環境で働けている」
「自分の提案を受け止めてもらえる」
そんな「今すでにあるもの」にも目を向けてみると、見える景色が少し変わるかもしれません。
そして、自分自身が「ありがたいな」と感じた時には、それを当たり前と思って流してしまうのではなく、ぜひ言葉にして伝えてみることをお勧めします。
感謝の言葉は、言った人も、言われた人も、温かい気持ちになれるものです。
そんな小さな積み重ねが、リモートワークだからこそ築ける、心地よいチームや信頼関係につながっていくのではないかと感じています。
まとめ
いかがでしょうか?
今回のアンケートを通して改めて感じたのは、感謝される在宅秘書に共通しているのは、「特別なことをしている人」ではなく、「当たり前のことを丁寧に積み重ねている人」だということでした。
丁寧さ、迅速さ、気づく力、相手を思いやる気持ち。
どれも派手ではありませんが、企業やお客様にとっては大きな価値です。
そして、その積み重ねが「ありがとう」という言葉になり、「あなたがいてくれて助かる」という信頼へと変わっていきます。
自分自身の成長を目指しながら、今すでに周りにある信頼や感謝にも目を向けていけたら、毎日の仕事がもっと充実したものに感じられるかもしれません。

